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【レポート】2014/05/24【クリーニングデイ@鎌倉】フィンランド映画『365日のシンプルライフ』超先行上映ワークショップ

2014年6月9日 (レポート)

今回は【クリーニングデイ@鎌倉】の1つのプログラムとして、kinologueが共同配給をする8/16公開予定のフィンランド映画『365日のシンプルライフ』を、特別に先行して上映し、ワークショップを開催。当日は23人、申し込んだ全員が参加した。女性率が高い。クリーニングデイの他のプログラムとの相乗効果もあったかと思うが、この映画自体に非常に高い関心があるように感じた。「最近買った思い入れのあるモノは何ですか?」という問いと合わせて、グループで自己紹介をしてから映画を上映。

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鑑賞後、まずは近くの人たちと軽く感想を語り合うことに。淡々と描かれたドキュメンタリー映画で、特別にドラマティックな展開や「見せ場」のようなものはないが、身の回りのもの全てを一旦倉庫に預け、そこから1日1個ものを取ってくるという実験の日々の丹念な記録から、主人公のモノとの向き合い方、そしてモノを通じた周りの人とのつながりなど、観た人に様々なイメージや思いが湧きあがったようで、小グループでの話が盛り上がっていた。

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その後、映画の中で語られた印象的で重要なセリフ「100個までは生活に必要なモノ。あとの100個は生活を楽しむためのモノ」から着想した「あなたの生活を楽しむための101個目のモノについて、あなたのストーリーを書いてください」という問いかけをし、それぞれ個人でワークシートに書いて貰った。

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このワークでは、あっという間にシートいっぱいに自分とモノとのストーリーを書き終えてしまった人がいる一方で、制限時間ぎりぎりまで白紙のワークシートを前に頭を抱えて悩んだ人も多くいた。普段何気なく使ったり買ったりしているモノについて、あらためて「生活を楽しむための」101個目を選ぶとしたら?と問いかけられると、なかなかピンとこなかったようで、結構ハードルの高いお題だったかな、という感じがした。自分の家にあるものを思いだそうとしてもなかなかどんなモノを自分が所有し、それに対してどのような思いやストーリーがあるのか、「実際にそのモノが目の前にないとなかなかイメージできないよ。」というコメントもいただいた。問い自体に映画の中での重要なキーワードが含まれるので、ネタばれとなってしまうのが難しいが、次回は映画を見る前に、自分はどういうモノに囲まれて生活しており、それらのモノに対して普段どのようにつき合っているのかをあらかじめ考えてきてもらうのもよいかもしれない。いずれにせよ、悩んでいた人も、時間までには自分とモノとのストーリーを丁寧に書くことができたので、いったん「これ!」とモノがきまったら、堰を切ったように自分とそのものとのストーリーが湧き出してくるよう。手に入れたときはどんな状況だったか、モノにまつわる思い出、自分らしさを演出する大切なモノ、モノと人とのつながりなど、様々なストーリーが紡ぎだされた。面白いのは、多くの人が旅行、特に海外旅行の思い出とつながっているモノを選んでいたこと。ある人は旅行に出かける直前に空港で新しい香水を買い、旅の間はその香水をつけ続け、帰国してしばらくはそれを着けない(これがポイントとのこと!)。少し間をおいてその香水をつけると、香りとともに旅の思い出がよみがえってくる、というもの。またある人は、そのものずばり、パスポートを101個目に選んでいた。日常から少し離れ、自由になれる大切な時間、そして日常にまた戻っていくための活力を得ることのできる経験、旅の途上で出会った人との思い出など、旅とモノとの素敵なストーリーがたくさん集まった。

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個人ワークの後は再び小グループになって、どのようなことを書いたのかお互いに共有してもらい、最後に全体で短いながらも時間をとって対話の時間とした。他の人と自分のストーリーを比べ、共通することや違うところなどを語り合ったり、自分とモノとの向き合い方についてあらためて他の人との対話を通じて振り返ったりすることで、自分がモノに対してどんな価値観をもっているのか、これからどうモノと付き合っていくのか、そしてモノを通じて人とどうつながっていくか、などについて考える良いきっかけになったようだ。
また、最後の全体トークでは、映画の中で描かれていた主人公の冷蔵庫に対する執着心がモノを修理して使い続けることのこだわりの現れであったり、彼女の冷蔵庫を修理することがクリスマスプレゼントになったりと、日本とは違うフィンランド独特のモノに対する考え方についても興味深かったという感想が寄せられた。

アンケートでは、映画を観た後で語りあうことの楽しさや面白さについてのコメントを多くいただき、あらためてkinologueが持つ大きな可能性を感じた。

※個人ワークで書いた個々のストーリーは【あなたとモノのストーリー:生活を楽しむための101個目のモノ】といったシリーズで、映画のFacebookページで随時公開中。

<文責:ファシリテーター 竹内祐輔(たけうってぃ)>


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