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【レポート】2014/06/05 greenz.jp ×映画『365日のシンプルライフ』 〜モノと自分の関係から見えてくる、次の時代の暮らし方@SHIBAURA HOUSE

2014年6月17日 (レポート)

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土砂降りの雨の中で開催となったが、申込された方のほぼ全員が参加。受付の際に「モノをいっぱい持っている方ですか?」or「少ない方ですか?」で金と銀の名札の色を分けて、先ず少しだけ自分のモノと向き合う気持ちを持って貰うことに。映画の上映、その後に休憩を挟んでから、greenz.jp代表の鈴木菜央さん、ペトリ・ルーッカイネン監督のトークイベントを開始した(通訳は坂根シルックさん)。鈴木さんの自己紹介とgreenz.jpについての説明の後、「小さくて大きな暮らし」を目指し、1/5の広さのトレイラーハウスに住まいを移してのダウンシフター計画進行中の興味深いお話。そして「断捨離なう」ということで、まるで映画そのもの100個のリストを公開(鈴木さんの1個目はメガネでした)。そんな鈴木さんから監督への最初の質問は「なぜ、そもそもこんな映画を撮ろうと?」

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監督:「個人的な記録から始まった。1000個くらい減らすことから始めようとしたのだけど、モノを選ぶプロセスが大事だと思って、それを映像化することにした。最初は10個あるところから始めようとしたけど、やはり素っ裸から始めることにした。1月から1年記録するのは分かりやすいし、年始は暫く仕事を休めるから、実験を始めるのにちょうど良かった。で、1個目はコートになった」

鈴木さん:「映画を作って良かったことは?薄々みんな分かっていると思いますが」
監督:「もちろんマイヤと出会ったこともだけど(笑)、自分にとって程良い状態を知ることが出来た。知らず知らずの内に身についた消費のパターンからゼロに戻って、学び直すことができた。大人になれた感じがしたよ」

鈴木さん:「フィンランドでの受け取られ方は、他の国での受け取られ方と違う?」
監督:「先進国の反応は似ている。モノがあることが悩みなのは、我々世代から出てきたのかもしれない。モノへの考え方が変わってきているのを感じる。フィンランドやオーストラリアで同じような実験をした人たちがいたのは聞いているけど、オススメはしないなぁ(笑)」

鈴木さん:「実験を通して見えたこと、学んだことは?」
監督:「モノは持ってると便利だと思っていたが、エネルギーを消費するものだと学んだ。モノがあればあるだけエネルギーを吸い取られていることが分かった。人間関係とも似ている。最初の3か月は服が1枚しかなかったから、悩むことがなかった。モノとの関係性を維持していくことが難しいよね」

鈴木さん:「今後どんな暮らしをしていきたい?」
監督:「今の暮らしは、映画の最後のシーンとあまり変わってない。倉庫に残したものの9割は処分した。(マイヤが引っ越して来たから)マイヤの荷物は増えたけどね(笑)。生き方を変えたい時に旅に出るという方法がある。旅に出るとあまりモノを必要としない。(この実験は)自分の内なる旅に出た感じ。なので、今は日本に旅をしているところだけど、必要なモノと一緒だから、どこに行ってもホームのように感じる。ずっと旅が続いている状態ともいえるかも」

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監督への質問を考えるために、周りの人たちと話し合って貰う。
参加者からの質問:「実験が終わって、最初に買ったモノは何ですか?」
監督:「最初に買ったのは歯ブラシ。でも実は買い物に行くまで、3、4か月掛かってしまった。消耗品以外では、自転車を買った。衝動買いを全くしなくなった訳ではないけど、本当に必要なモノしか買う気がおきなくなった」

参加者からの質問:「最後は新しい恋人まで出来て、どうしてそういうことになったと思いますか?」
監督:「(実験を始める前まで)自分は愛が欲しくて、モノに囲まれる生活をしていた。自分を変えようとすることで、何か爽やかな風のようなものが吹いていたのかも。前は自分のことが好きじゃなかった。たとえ相手がいてもいなくても、どこにいても自分のホームに感じる心地良さは得られるものだと思う」

参加者からの質問:「物欲ってエネルギーにもなりますよね?」
監督:「自分はモノに対する考え方が変わった。でも、みんなにモノを持たないで!とは言っていなくて、その人にとって程良い状態を見つけることが大事」

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トーク後には、周りの人と今日の気づきをシェア。ゆっくり全体でシェアする時間がなかったので、紙に書いて貰って、それを監督へのギフトとした。参加者から「日本から持ち帰りたいモノはありますか?」と質問された時には「まだ見つけてない。新しい国でショッピングにいく感じじゃなくなった」と答えていたが、イベントの最後に「日本から持ち帰りたいのは、こうして皆さんと一緒に過ごした時間です」とコメント。これまでも色々な国で対話を行なってきたようだが、日本でのこの対話の機会も監督にとっても、実りあるものになったに違いない。


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