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【レポート】2014/02/01『ビフォア・ミッドナイト』公開記念! ”夜明け、夕暮れ、そして真夜中へ”ビフォア3部作を語る。@Espace Biblio

2014年2月4日 (レポート)

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9年間、お待たせしました!とばかりに、あの続編がいよいよ公開に。ほぼ2人だけの会話劇が、9年という間隔をもってシリーズになっていったのは、ある意味、奇跡のようなもの。1作目『ビフォア・サンライズ』では23歳、2作目『ビフォア・サンセット』では32歳だったセリーヌとジェシーが41歳になり、3作目の『ビフォア・ミッドナイト』ではどんな姿を見せてくれるのか。こんなに劇場公開が楽しみなのは私だけじゃないはず、と思っていたら、いたいた!まつのりさん。そして、2人でビフォア3部作について語る会をやっちゃいましょう!と決めた年末からほぼ1ヶ月で当日を迎えた。今回は『ビフォア・ミッドナイト』が公開中なので、上映はせずに、ただただ楽しく語れる場を作ることに。縁あって巡りあったのが、御茶ノ水のブックカフェ、エスパス・ビブリオ。『ビフォア・サンセット』でセリーヌとジェシーが再会したパリの本屋のような雰囲気を味わいながら、語れる場となった。
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やはり参加者は女性ばかりになるのかな、と予想していたら、男性の参加者もいて良い意味で裏切られた。ただのラブストーリーだったら、きっとこうはならない。長いテーブルを囲んで、先ずは自己紹介がてら、3部作のうちで、どれが一番好きかを選んでその理由を話して貰うことに。即決する人、逡巡する人。みんな大人なのもあってか(笑)、最初は良いバランスで3作に分かれた。1作目につけられていた邦題『恋人までの距離(ディスタンス)』には全然興味が持てなかったが、セリーヌが自分に重なってきたという人もいれば、2作目を20回以上は観ているという強者(やがてみんなからキングと呼ばれるようになる)や、自分自身はそこまでこのシリーズにおもいれがなかったが、このシリーズを語る人たちの仕草が好きという人も。自己紹介の段階で、既にこれからのダイアローグが楽しみになるコトバがたくさん飛び交っていた。
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テーブルの上には、2人の18年の歴史を分かる限りで年表にした紙(書き込み自由)と、懐かしいシーンの写真、3部作の中からピックアップしてきたセリフのカード。気になるセリフのカードを選んで貰うことから始める。じーっと立って考える時間の後、選んだセリフは意外と被った。
「僕は丸ごと受け入れる “イカれた君と最高の君”を」(ジェシー):これに近いことを言われたことがある。
「この先 56年も一緒なら私の何を変えたい?(セリーヌ)僕を変えようとするのをやめてくれ(ジェシー)」:その後のセリーヌの「賢い!」を含め、唯一といえるくらいジェシーが褒められたところ。ジェシーの懐の深さを感じさせる。
「これからが人生の黄金期・・・人生の半ばは12歳の頃より少し難しくなる」(ジェシー、セリーヌへの手紙):この分かりにくさがジェシーっぽくてかわいい。
「若いころ 出会いはいくらでもあると思ったけど 実際は ごくまれよ」(セリーヌ)
:この2人の出会いはホントに運命的な「ごくまれ」なものだし、人の出会いは偶然なようで必然だと思わせる。

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セリフの話から、年表を見つつ、色んなポイントを断片的に振り返ってみる。
◆『〜サンライズ』の最後で約束したように、自分だったら半年後に行く?「絶対行きますよ!」と力強く答える男性陣。とりあえず行って、様子を見るという女性陣。
◆セリーヌが『〜サンセット』ですっとぼけ発言をしたことから、少しだけ似たようなことをしたことがあるというエピソード開示。映画から、こういう自分ごとに落ちる流れがkinologueの醍醐味。盛り上がったジェシーのシャツ問題(『〜サンセット』のビミョーな柄のシャツが気になった女性が多い。そして、『〜ミッドナイト』でずっと半分だけインなスタイルがジェシーらしい)。
◆『〜サンセット』終盤のハイヤーでのシーンで、段々と甘え発言をするジェシーと爆発して逆切れするセリーヌ、“怒れる情緒不安定な活動家”セリーヌと“中二病”ジェシーの関係は、何年たっても基本は変わらないことがよく分かって爆笑。
◆『〜ミッドナイト』冒頭&「人生最高の夏だった」発言から、ジェシーと息子・ハンクのぎこちなさに比べて、すこぶる仲の良いハンクとセリーヌの関係に、特に男性陣は納得。ジェシーは凹んでいたけど、父と息子ってそういうものらしい。双子ちゃんのシーンが少ないことから(でもトマト畑や買い出しでのシーンは印象的)、セリーヌのワーキングマザーとしても葛藤も見てとれる(次回作への伏線になるのか?)。
◆『〜ミッドナイト』最後の聞かせどころで出てくる”タイムマシン”話、実は『〜サンライズ』でジェシーがするタイムスリップした話や『〜サンセット』冒頭の書店での次回作構想の中でも出てくることが分かって、3作のつながりに感動する。
◆これから9年後に次回作はあるのか?今度は息子ハンクが主軸になるのかも(ちょうど『〜サンライズ』のジェシーと同じく9年後には23歳になるハンク。「フランス女には気をつけろ!」とかジェシーが言いそうw)。
◆最後に好きなシーンを挙げて貰うと、ダントツに多かったのが『〜サンセット』のラスト、セリーヌの部屋でのシーン。この名ラストシーンがあるから、続編を期待して待っていたのかもしれない。改めて3部作のうちのどれが好きかを聞いてみると、最初に選んだ時からバランスが崩れ、『〜サンライズ』『〜サンセット』を踏まえての『〜ミッドナイト』に票が集まった。不運にも満席で『〜ミッドナイト』を観れなかったという人まで『〜ミッドナイト』支持になったのも面白い。

「この映画が好きな人に会ったことがなかったから」という理由で参加してくれた方も含め、「このシリーズが好き」というだけで集まり、9年間の空白を想像しながら丁寧に、深く埋めていくダイアローグはすごく贅沢で、kinologueの原点回帰を感じた。そして、主催者だという意識が殆どなく(話に夢中で記録や写真が疎かになったw)、1人のファンとして、準備から当日まで心から楽しんだ幸せな時間だった。

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